チャリティーの感想

2008年01月17日

2007年12月19日の朝、
僕の住んでいるカブヤオという田舎の地区から高速で1時間ぼどの所にある、
トンド地区というフィリピンでも最貧困地区にあるイマクラダ教会に向かいます。

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イマクラダ教会には、日本から体験ツアーでいらした方もよく訪れている教会で、
そこには、ホームレスのお年寄りや、重度の病気で身寄りのない方、障がいのある子供達などが暮らしています。
日本の恵まれた環境の中では、中々目にする機会のない方達です。

世界には、助けを必要とする人達がいて、日本の人達の善意でフィリピンという異国の地に、
少し早いクリスマスプレゼントを届けることが出来るのです。
日本で募った古着や、寄付金で購入した粉ミルクや缶詰などの食料品のダンボールを、大量に車に積み込みます。
そして、小沢先生と日本から手伝いに来てくれた女生徒、フィリピン道場の男子生徒、
通訳のエヴァさん、ドライバーさん、フィリピン道場指導員西村、
今回一緒に参加されることとなった翼トレーニングセンターの原先生、
修斗第3代ライト級チャンピオンの朝日昇さんの計8人が車に乗り込みます。
寄付の品と人で車はギュウギュウです。
フィリピンは物価が日本よりも安いので、日本で購入するより4〜5倍の量になったのではないでしょうか。
日本の方々から寄付していただいたお金で、沢山の品物を購入することが出来ました。

荷物を乗せ車はトンド地区へ向かって走ります。

今はかなり治安が良くなったと聞きますが、外国人がトンド地区を1人で歩くのは危険とされている所です。
予定では、10時ぐらいに到着予定でしたが、教会近くのトンド地区に入ってから急に渋滞になりまったく進みません。
車中から見えるのは、ブロックとトタンで造った今にも崩れそうなみすぼらしい家々です。
日本では考えられませんが、そこに10人以上の大家族で生活している場合もあるのです。
いたる所でボロボロの服を着た子供達が裸足で走り回って遊んでいます。
どの子供達もキラキラとした目をしていて笑顔が絶えません。
傍目から見れば厳しい環境ですが、それを感じさせないエネルギーに車中の方々も
「フィリピンの子は目の輝きが違うね」
と、元気を貰ったようでした。
そんな子供達を見ながら、渋滞をくぐり抜け、
結局、教会に到着したのは、11時30分になってしまいしました。

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到着後すぐに、
「日本の皆さんから寄付の品です」
とお伝えしてお渡ししました。
残念ながら規則により人物の写真はダメで、
シスターや、患者さんのお写真は撮れませんでしたが、
沢山の寄付の品にとても喜んで頂けました。

イマクラダ教会には日本人シスターがいらっしゃって、お名前はドロシーアさんと仰います。
実はシスターには、いつもお世話になっていて、日本から体験ツアーの方が来ると、
お忙しい中、教会の案内や体験などをお話して頂いているのです。

シスター ドロシーアに今回も教会の中を案内して頂き、お話をしていただける事になりました。
イマクラダ教会は道路を挟んで、子供の施設ある教会と、お年寄りの施設がある教会と、2つに別れています。
今回は時間の都合でお年寄りの施設だけを見学させて頂きました。

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僕達は入ることは出来ませんが、末期の結核や伝染病の患者さんだけがおられる、隔離病棟もあります。
何度か訪れていると、僕の顔を覚えていてくれる方や、元気になって退院された方や、
逆に亡くなられてしまった方など…様々です。

一通り見終わり、別室にてお話をして頂きました。
シスターは日本で25歳まで看護婦さんをされていた方で、マザーテレサの生き方に感銘を受けて、
世界の貧しい人々の為に一生を捧げたいと修道会に入られたそうです。
現在まで12年間滞在されて、8年に1度2週間ほど日本に帰れる以外まったく休みもなく、
フィリピンの貧しい方たちの為に力を注がれています。

シスターは仰います。
「私が日本で看護婦をしていた時は、いつも悩んでいました。
 最新の医療で治療しても、助からない患者さんはおられます。
 それでも、全身にチューブを付けて延命をして、意識のないまま亡くなられていきます。
 はたして人間の幸せな死に方とは、尊厳のある死に方とは何だろうと考えるようになっていきました」
「イマクラダ教会では日本のように最新の医療設備などありません。
 あるのは、消毒や包帯、痛み止めなどの簡単な薬だけです。
 しかし、ここで亡くなられていく方は、神様も下でとても穏やかに亡くなられていきます。
 心の安らぎを持つことで、幸せな死を迎えられるのではないでしょうか」

僕はシスターのお話や教会での体験で様々な事を学びました。

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教会内の膨大な洗濯物は全て手洗いです。
それというのも洗濯機で簡単に洗ってしまっては、患者さんと辛さを分かち合うことにならないからだそうです。
手間をかけて心を込めて洗う、そのことに意味があるそうです。

「プアー イズ ビューティフル」貧しいということは美しいこと
貧しいが故、物質主義から開放されて、何も持たないということは自由で、全てを持っているということ。

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シスターは教会で印象に残った出来事を話していただけました。
ある日、三十才半ばぐらいの末期癌のホームレスの男性が教会に運ばれてきたそうです。
もう手の施しようもなく、もって後1週間ぐらいだろうとの診断でした。
最後に、何か好きなものを食べさせてあげたいと、
「何か食べたい物はありますか?」
とお聞きになったそうです。
すると末期癌のホームレスの方は
「残飯が食べたい…」

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生まれてから今まで路上でしか生活したことが無く、
野良の犬猫の様に生きてきて、食べるものといったら残飯だけ。
美味しい物といっても残飯以外食べた事の無い彼は、残飯を最後の食事として選んだのです。
シスターはさすがに残飯を食べさすわけにはいかないので、
パンにコーヒーを浸して、グチャグチャにした物をあげたそうです。

その彼がいよいよ明日、天に召されそうだという時に、シスターが
「死ぬのは怖くないですか?」
とお聞きになったそうです。
「今、とても穏やかな気持ちです」
そう答えられたそうです。
「天国に行ったらイエス様によろしく伝えてくださいね」
シスターはホームレスの方にそう言付けてると、

次の日、眠るようにとても安らかに亡くなられました。

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シスターは思われたそうです。
なんて清らかな心の持ち主なのだろう、何も持たない貧しい彼のような方こそ本当に美しい魂をしていると。

シスターのお話を聞かれていた小沢先生は、
「私はシスターのお話を聞かして頂いて、武道で言う何物にも執着しない、その極致と同じだと感じました」
と仰っていました。

しかし、私たち富める日本人が急に執着を捨て、全ての財産を寄付したり、
シスターの様に全てを恵まれない人達に人生の全てを捧げるのは、かなり難しい事だと思います。
そんな僕の気持ちを見越してかシスターは仰いました。
「皆さんの出来ることをして下さればいいんですよ」
それは、日本から体験スクールの方がいらっしゃった時に、お年寄りや赤ちゃんの食事のお手伝いや、
話しかけてあげてスキンシップをする。
ギュッと手を握ってあげるだけで、お年寄りも赤ちゃんもすごい笑顔になってくれるのです。
そんな些細なことでも、それは人の為になっているんです。
それは『してあげる』という事などではなく、
ほんの小さな交流ですが、自分の心まで温かく優しくなれる、素敵な体験でした。

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今回のフィリピンチャリティーで
日本の皆さんの善意がフィリピンまで届き、沢山の方の笑顔をもたらしました。
それは、お互いにとって、とてもとても素晴らしい事でしたとご報告させていただきます。



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